13・10・8 市民生活常任委員会視察
燕市メガソーラ事業、屋根貸しで大きな成果

 市民生活常任委員会は、10月3日、自然エネルギーを推進している新潟県の燕市を視察しました。燕市は、新潟県のほぼ中央に位置し、米作りと、金属加工のまちであります(人口は82.000人、面積110.94㎢) 。

 燕市では、再生可能エネルギーの普及拡大、遊休地(一般廃棄物処理場跡地)の活用、企業誘致および関連産業の育成、環境学習への貢献、子ども夢基金への寄付を目的にメガソーラー建設事業を推進してきました。H23年10月固定価格買取制度を見据えて事業化の検討開始。H24年2月事業者の公募開始、企画提案書受付と発電事業者選定、3社から企画提案がありプレゼンテーションで事業者選定。事業者選定のポイントは、資金計画の妥当性、建設工事における市内企業の活用、雪国仕様、環境学習への貢献、売電収入の一部を子ども夢基金への寄付などでした。敷地面積40.301㎡(実利用20.000㎡)最大出力1.000kW(1MW)150W×7.200枚、事業費は3億5.000万円でありますが、想定を上回る発電で、年間5.000万円以上の収入があり、事業として十分に採算が取れているとのことでした。

 また、燕市では、「子ども応援・おひさまプロジェクト」という太陽光発電「屋根貸し」事業も行っています。この事業の目的は、(1)再生可能エネルギーの普及拡大、(2)市内企業の発電事業への新規参入、(3)地場産業を活かした施工金具等の流通拡大、④売電収入の一部を「燕子ども基金」への寄付です。

 この事業は、工場などの屋根を貸す事業者と発電事業者を市が募集して、屋根貸し契約を仲介するものです。発電事業者は屋根の賃料として発電収入の5%以上を屋根貸し事業者に支払い、屋根貸し事業者は賃料収入の20%以上を子ども夢基金に寄付する仕組みになっています。屋根貸し事業者は9社で45.000㎡もなっています。現在稼働しているのは、5社23.600㎡で発電能力1.347kW。私たちが視察した和平フレイズ(株)は、12,500㎡の屋根に1.000kWの太陽光パネルを敷きつめてあり、壮観でした。事業費は4億円で年間約5.000万円の売電収入があり、8年で初期投資が回収できると話していました。

 戸田市では事業者が太陽光発電パネルを設置する場合は、1kW35.000円で20kW70万円まで補助金が受けられます。しかし、大きな屋根のある工場・倉庫などでも補助金の限度額の20kWまでしか設置しなようになっており、補助金が大規模な太陽光発電パネル設置の足かせになっている側面もあります。燕市の屋根貸し事業は工場・倉庫などの大きな屋根に大規模な太陽光発電パネルを設置できるので、大変すばらしい方法だと思いました。



1,000kWの太陽光パネルが並んでいる屋根の上


ゴミ焼却灰の埋め立て地にできた太陽光発電のメガソーラー


(13/10/14)