12月議会報告


高齢者サービス削減、駐輪料金大幅値上げ条例が
自民・公明・無所属の賛成で可決成立

　戸田市の12月市議会が11月25日から12月16日の日程で開催されました。この議会では、神保市長から提案された自転車駐車場の登録料金を月額540円から2.2200円の4倍値上げする条例、高齢者に対する敬老祝い金を70才から5年ごとと77才、88才、99才の10回支給していた敬老祝い金を77才、88才、99才、100才の4回にする条例、在宅介護支援金を月15,000円から5.000円に減額する条例が自民党系会派（平成会、志政クラブ）公明党、戸田の会の賛成で可決成立しました、日本共産党は反対しました。

自転車駐輪場登録料金月額540円から2.200円に値上げ
　　　　年間3000万円の黒字なのに？　実質２００％の受益者負担

　神保市長は狭いラックをスライド式に変えること受益者負担１００％を理由に、自転車駐輪場登録料金月額540円から2.200円に値上げする条例を12月議会に提案しました。
日本共産党は、現在でも年間約3.000万円の黒字を計上していること。税金を納めている市民に１００％の受益者負担を押し付けること。2.200円は２００％の受益者負担になることなど、全くすじが通らないとして反対しました。

自転車駐輪場登録料の値上条例の反対討論

　望月久晴議員は日本共産党を代表して、反対討論を行いました。議案第１０５号戸田市自転車駐車場条例の一部を改正する条例に反対の立場から討論いたします。本条例は出し入れが、しづらい狭いラックをスライド式ラックに入れ替え、出し入れしやすくするとともに、安全性を高めるため、自転車駐車場の出入り口に機械式グートを設置することと、一部増設を行うことを理由に、登録使用料を一般月額540円から2.200円と４倍に引き上げる内容となっています。
　ラックの入れ替えと一部増設は当然行うべきもので評価できますが、それを理由に大幅値上げを行うことは許せません。
市の説明ではラック等の入れ替え費やランニングコストを含めて、１００％受益者負担の原則に基づいて使用料を算出したとしていますが、市外に通勤・通学している市民にとってなくてはならない施設です。市外で働いている市民は、市外で働き所得を得ている人々で、市に多額の税金を払って、市財政を支えている人々です。こうした市民が利用する施設を１００％受益者負担にするという考え方は、地方自治法第一条の二項の　「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本」とするとした、地方自治体の役割を放棄するものであり許せません。
　ラックの入れ替え費用が8億１６７０万円かかるとの説明ですが、これを10年で減価償却する場合1年分の負担額は約8.100万円です。25年度決算の自転車駐車場経費は1億７８３万円でラックを入れ替えても年間経費は1億8.8００万円で、そこから、25年度の一時預かり料金収入は6.657万円を引くと、登録分の負担額は約１億2.000万円であり、これを登録台数1万台で割ると、1か月の負担額は約1.000円であります。これにゲートの16台の設置費1億6.000万円を含めても1台当たりの月額経費は1133円であり、月額2.200円は明らかに1000円以上の過大な値上げであり、１００％の受益者負担どころか２００％の受益者負担になっています。
　指定管理にせず、現状のまま直営で機械式ゲートを設置せず、ラックだけを入れ替えた場合、現状でも約3000万円の利益があり、ラック入れ替え費8億円の内、5億円を公費で負担すれば、値上げせず、十分に運営することが可能であります。
よって、自転車駐車場条の一部を改正する条例に反対するものであります。

敬老祝い金支給100才まで10回から４回に激減
　　　共産党は額は減らしても支給回数は維持するよう提案

　「学童保育室条例の一部を改正する条例」については、保育対象を２７年度から６年生まで拡大することになり、このとは非常に良いことでありますが、保育料が最大２．３００円も値上げされることになっており、日本共産党は兄弟の二人目を半額にする修正案を提案しましたが、残念ながら他会派の反対で修正案が否決されたため反対しました。

在宅介護支援金支給額を15000円から5000円に改悪

　在宅で介護度3以上の高齢者を介護している介護者に支給している介護支援金を3分の１に削減するものです。日本共産党は、施設に入れたくてもなかなか入れない状況もあり、在宅での介護は肉体的にも、精神的にも大変なご苦労があり、介護支援金はささやかな支えでありました。それを3分の１に削減するのは、介護者のご苦労を無視するもので問題ではないかと削減条例に反対しましたが、自民党系会派（平成会、志政クラブ）公明党、戸田の会の賛成で可決成立しました。

［2015/1/16］